麻雀の戦術本や対局の実況・解説などで、手牌価値という言葉がたびたび出てきます。その意味は文字通り、手牌の価値と捉えて問題ありません。
麻雀では手牌価値によって押し引き判断をしますので、自分の手牌価値を見極めることは大切な能力の一つです。
今回は手牌価値の構成要素と手牌価値に影響を及ぼす要素について解説します。

パッと思い浮かぶのは…高い!速い!

打点と速度だね!
それ以外の要素も解説するよ!
★この記事で得られること★
- 手牌価値の”構成要素”と”影響を及ぼす要素”がわかる
手牌価値の前提
手牌価値とは一般的に攻撃面を評価しています。したがって1・9字牌の暗刻があるなど守備力が高いだけの手牌を「手牌価値が高い」とは言いません。
「手牌価値が高い」と言う場合は、攻撃面で何か利点がある手牌を指していると捉えてください。

手牌価値が高いと押し寄り、低いとオリ寄りになるよ!
手牌価値の構成要素
打点
まずは手牌価値の構成要素ですが、最初は打点です。
ドラを引いたり手役が確定すると打点が上がり、手牌価値が高まります。
打点の大まかな基準は下記の通りです。
- 低打点:二翻以下(=およそ2,600点以下)
- 中打点:三翻(=およそ3,900~5,200点)
- 高打点:満貫以上(=およそ7,700点以上)
特に満貫以上の高打点テンパイならば押し有利な場面が多いです。
ただし低打点でも自分がアガれた場合は、他家のアガリ=自分の失点機会を減らすことができますので、低打点でもアガることに一定の価値はあります。
高打点のアガリが見づらい配牌を貰った局の進行方法が主に3パターンあります。
- 打点重視:速度を落としても手役を追って高打点を狙う
- 速度重視:手なりで最速テンパイを目指す
- 守備重視:いつでもオリられるよう安全牌を抱えて手を狭くする
どの進行を選択するのかは、後に出てくる点数状況など外部要因も考慮して決めます。

2,000点の躱し手を4回アガるより、8,000点の高打点を1回アガる方が勝ちやすいよ!

4回アガるには4回土俵に立つ必要があるから、その分で放銃による失点リスクが上がるね…!
速度
次の要素は速度であり、主な指標の一つに向聴数があります。
- 配牌の平均向聴数:およそ三~四向聴

図1の雀魂の玉の間のデータによると、配牌の平均向聴数はおよそ三~四向聴となっています。
したがって配牌が二向聴以下(二向聴~テンパイ)であれば、4人の中での速度は1~2番手と考えて問題ありません。
逆に配牌が四向聴以上(四~六向聴)の場合は、少なくともスタートは遅れを取っている自覚を持ちましょう。

“高打点の一向聴”と”中打点のテンパイ”なら、後者の方が優位なことが多いね!
また速度には、鳴ける手であるか否かも影響します。
戦術本などで「チーは2倍速、ポンは4倍速」と言われることもありますが、それだけ鳴ける手は速度面で優れています。
副露手でお手軽に付けられる手役の代表にタンヤオと役牌があります。ドラが2枚以上ある場合は、まずタンヤオか役牌が見えるかどうか確認する癖をつけましょう。

じっくりリーチを目指していたら副露手で躱されるのはあるあるだね…!
待ちの強さ(=アガりやすさ)
続いての要素は待ちの強さ、すなわちアガりやすさです。
一般的に待ちの強さと言えば形が占めている割合が大きく、リャンメン以上の好形の方が有利です。
特に先制リーチに対して押し返すなど後手を踏んでいるときは、自分の手が好形かどうかは大事な要素になります。

後手を踏んでいる場合は必ず1人以上と捲り合いになるから、愚形だとかなりマイナス評価になるよ…!
手牌価値に影響を及ぼす要素
巡目
次は手牌価値に影響を及ぼす要素です。これらは手牌価値の構成要素である打点・速度・待ちの強さのいずれかに影響する要素となります。
まずは巡目ですが、これは速度に対して影響を及ぼす要素です。
- 配牌の平均向聴数:およそ三~四向聴
- リーチの平均巡目:およそ9~10巡目
→向聴数を1減らすには平均でおよそ3巡かかる
図2は先ほども示した配牌の平均向聴数と、新たにリーチの平均巡目を並べています。

図2 配牌の平均向聴数とリーチの平均巡目(雀魂 玉の間)
上記のデータを踏まえると、向聴数を1減らすには平均でおよそ3巡かかる計算になります。
したがって3巡ごとに速度的な手牌価値が一段階ずつ落ちていくと考えるのが良いでしょう。

捨て牌が1段目から2段目、2段目から3段目に入るときにそれぞれ手牌価値を見直すといいよ!
場況
次の要素は場況ですが、これは待ちの強さに影響します。
- 場況:見た目枚数、リーチ者の現物待ち、山読みなど
場況に関しては様々ありますが、まず単純な見た目枚数が多く残っている方が良い待ちとなります。
基準の一つとしては図3の通り、見た目枚数が6枚以上残っていると好形であると判断できます。

また他家にリーチ者がいて、かつ自分がヤミテンや副露手でテンパイしている場合は、自分の待ちがリーチ者の現物になっていると強い待ちになります。
他にも場況の一つに山読みがあります。チートイツが最たる例ですが、単騎待ちのような愚形であっても山読みの精度が高い上級者の場合、リャンメン待ちより残り枚数が多いことは多々あります。

リーチ者の現物で待てる場合、ヤミテンとリーチをかけるのとでは他家からの出アガリ率に相当な差が出るよ!
点数状況・残り局数
次は点数状況と残り局数です。これらは手牌価値における打点や速度が占める割合を変える要素となります。
例えば南場で60,000点持ちのトップ目のとき、図4と図5の配牌ではどちらの方が価値の高い手牌と言えるでしょうか。また東場で10,000点持ちのラス目の場合はどうでしょうか。


答えは南場で60,000点持ちのトップ目のときは図4、東場で10,000点持ちのラス目のときは図5が価値の高い手牌となります。
図4は速度的な価値が高い手牌、図5は打点的な価値が高い手牌ですが、点数状況や残り局数によって手牌価値の評価が変化することがわかります。

大きなトップ目のときは、局消化ができれば何でもいいよね!

大きなラス目のときは、安手で局消化してしまうと自らラス率を上げてしまうことになるよ…!
点数状況が劣勢なときは、残り局数が少なくても打点が必要になります。したがって残り局数よりも点数状況を優先して考えます。
それを踏まえた上で、点数状況と残り局数について分類すると下記の通りです。
- 点数状況:劣勢 → 打点の価値up / 優勢 → 速度の価値up
- 残り局数:東場 → 打点の価値up / 南場 → 速度の価値up
おわりに
今回は手牌価値についての解説ということで、一度ここで締めくくります。
しかし手牌価値を見極めた上で押し引き判断をすることが手牌価値の本質になりますので、具体的な押し引きの例については別の記事で詳しく解説していきます。
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