今回は雀魂段位戦の実践譜からリーチの待ち選択問題を出題します。
少し条件を変更すれば選択も変わるような問題ですが、その問題を通して何切る問題全般を考える際に大切なことについて言及します。
AIとの付き合い方にも関わる内容なので、関連記事を添付します。
※AIとの付き合い方についてはこちら!


待ち選択の問題は結果論で見てしまいがちだよね…!

でも結果論は悪じゃないし、むしろ大事なときもある!
★この記事で得られること★
- 何切る問題との付き合い方がわかる
リーチの待ち選択問題
状況説明
早速ですが図1をご覧ください。
東4局1本場で供託2本、16,500点持ちのラス目でドラ3pです。そしてツモ1pでテンパイしたのでリーチを打ちますが、その際に待ちを1-4sにするか3s西シャンポンにするかの選択をする場面です。
先を読み進める前に、ここで何待ちでリーチを打つか考えてみましょう。


どっちの方がアガリやすいのかな?

各選択のメリットとデメリットを考えてみる?
和了時の打点
図2は1-4sと3s西シャンポンの待ちで、それぞれツモとロンでアガった場合の打点一覧です。カンによるドラ増加や嶺上開花は考慮しないこととします。

まずロンアガリの場合、待ちによる打点変化はありません。
しかしツモアガリの場合は、3s西シャンポンなら三暗刻が付いて二翻アップします。そして最大打点は3s西シャンポンで裏ドラ3枚を乗せてツモアガリしたときに倍満で4000-8000(=16000点)となります。

次は一発や裏ドラなどの偶然役が無くアガった場合の打点の比較ですが、ロンアガリの場合はどちらの待ちも50符2翻で3200点です。
続いてツモアガリの場合、1-4sは40符3翻で1300-2600(=5200点)、3s西シャンポンは満貫で2000-4000(=8000点)です。

- ロンアガリの場合、待ちによる打点変化は無し
- ツモアガリの場合、3s西シャンポンなら三暗刻で二翻アップ
- 最大打点は倍満(3s西シャンポンで裏3ツモアガリ)
※真の最大打点は、暗槓による新ドラ増加や嶺上開花で三倍満や数え役満も

ツモ前提ならシャンポンにしたいところだね…!

和了率はどのくらい差があるかな…?
場況読み(和了率)
次は各待ちの和了率を考えるために、大まかな場況読みをしてみたいと思います。ただし身も蓋もないことを言いますが、読みに絶対はありません。その点はご承知おきください。
改めて出題した場面の画像を添付します。

まずは確定要素である見た目枚数を比較します。
1-4sは1sと4sが1枚ずつ河に出ているため、見た目枚数は6枚です。3s西シャンポンはどちらもションパイなので、見た目枚数は4枚です。
次は不確定要素ですが、手牌読み(山読み)で残り枚数におおよその目星をつけます。
まずは対面ですが、副露と河からマンズのホンイツが濃厚なので、西を持っている可能性は十分にあります。また7pのトイツ落としからトイトイはほぼ無いと言えます。
続いて上家ですが、手なり進行で4巡目に4s、その後に4p8pと手出しされている点から、3sと4sの保有率は比較的低いと読みます。また1sはトイツや暗刻の可能性は残るものの、シュンツで1枚持たれている可能性は低いです。そして西の保有率は不明です。
最後は下家ですが、3巡目の打1sから1sの保有率はかなり低いです。またドラそばの1pが1sよりも先に切られている点から、ソーズ下の234sあたりは持っていそうですが、確度の高いことは言い難いです。そして西の保有率は不明です。
3者の手牌をまとめると下記の通りで、総合評価はソーズ下の場況が良く、西は不明です。
- 対面:ソーズはほぼ持っていないが、西は持っていても自然
- 上家:1sの保有枚数は0枚か2枚以上、3sと4sの保有率は比較的低い、西は不明
- 下家:1sはほぼ持っていない、3sと4sは持っていても自然、西は不明
- 総合:ソーズ下は場況が良い、西は不明
残り枚数で言い換えると、西は0~2枚山、1sは上家が保有していなければ3枚山、3sと4sは各1~2枚山程度といった具合です。
ただし最初に述べた通り読みに絶対はありませんので、基本的には確定情報の打点と見た目枚数を重視して待ちを決めることをオススメします。
ここで実際の他家の手牌を確認してみます。読みは答え合わせとセットで行うことで精度が向上していくものです。読みの訓練をする際は、必ず答え合わせも行いましょう。

図3は手牌をオープンした画像です。実際は西と3sが誰も持っておらず各2枚山、1sも誰も持っておらず3枚山、4sは下家が1枚持っており2枚山でした。
すなわち1-4sは5枚山、3s西シャンポンは4枚山ということになります。

読みに絶対は無いけど…

上級者を目指すなら、読みの訓練は必須だね!
AI解析結果と考察
ここまで和了時の打点と場況読みについてまとめてきましたが、以上を踏まえたうえでAIの解析結果を確認します。


まずMAKAの評価は1-4sが50%、3s西シャンポンが43%と僅差でした。続いてMortalの評価は1-4sが85%、3s西シャンポンが15%という結果です。よってどちらもリャンメンの1-4s優位となりました。
ここで今回のテーマである何切る問題全般を考える際に大切なことについて言及します。特にMAKAが僅差の結果であったことが、今回のテーマに繋がる要素です。
今回出題したリーチの待ち選択について、私の結論は「どちらでも良い」です。明確な解答を出す必要は無いと思っています。
ラス目につき打点は欲しいので、ツモれば満貫が保証されている3s西シャンポンは魅力的です。しかし大事な要素として供託が2本あり、本場と合わせるとアガれば2300点が付いてくる状況です。
すなわちアガった時点で着順アップが見込めるため、私は打点より和了率を重視したい局面です。西が2枚山だった結果論から3s西シャンポン優位に見えてしまいますが、場況読みや他家が1-4sを使いづらそうな点から、和了率では1-4s優位のようにも思います。
麻雀にはこのように悩ましい選択を迫られる場面が多々あります。人間は不確かなものを嫌う性質があるので、何切る問題を目の前にした麻雀打ちは明確な解答を求めがちです。しかしそこに罠が潜んでいるのです。
牌山が透けて見えない限り、明確な答えは存在しません。
もちろん1択何切ると呼ばれる場面もありますが、解答を求めすぎると泥沼にハマります。大切なのは各選択のメリットとデメリットを洗い出して比較すること、さらには何か条件を変えたら打牌も変わるのか検証することも雀力アップには必要です。
- 明確な解答を出す必要はない何切る問題もある
- 各選択のメリットとデメリットを洗い出して比較する
- 何か条件を変えたら打牌も変わるのか検証する

自分の中での判断基準を養っていくのが大事だよ!

プロの間でも意見が分かれる問題はたくさんあるよね!
おまけ:条件を変更
ドラ0
先ほどは何か条件を変えたら打牌も変わるのか検証することが大事と言いましたので、最後にいくつか条件を変更して検証します。
まずはドラ1の手牌だったところをドラ0に変更します。

するとMortalの解析結果は、3s西シャンポン一択となりました。ドラ0だとツモり三暗刻による打点面のアドバンテージが大きいという判断です。

ドラ3
さらに次はドラ3にしてみます。

するとMortalの解析結果は、1-4s一択となりました。ドラ3だと打点十分で和了率を重視したと思われますので、少なくともMortalは和了率なら1-4s優位と判断しているようです。

点数状況
最後は点数状況を変更しています。東4局で5000点持ちのラス目ではありますが、3着目とは5000点差です。そしてドラは3pに戻してドラ1の手牌になっています。

するとMortalの解析結果は、1-4sと3s西シャンポンがほぼ50%ずつとなりました。このようにボーダーラインを探ることも、自分の中での判断基準を養っていくうえで効果的な方法です。


同じ手牌でも条件が変わると選択も変わるのはおもしろいよね…!

奥深くて難しい…でもおもしろい!
※関連記事まとめ



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